北海道で使えるものづくり補助金とは?内容・採択事例・申請のポイントを行政書士が解説

全国各地の補助金申請の実績があるカミーユ行政書士事務所です。弊所ではオンラインで全国対応でサポートを行っています。

目次

北海道で設備投資を検討している事業者は「ものづくり補助金」を活用できる可能性があります

北海道で製造業、食品製造業、建設業、飲食業、観光関連事業、美容業、医療関連サービス、IT関連事業、物流業、農水産加工業などを営んでいる中小企業・小規模事業者にとって、設備投資や新サービス開発は大きな成長の機会です。

一方で、北海道の事業者には、次のような悩みも多いのではないでしょうか。

「新しい機械を導入したいが、投資額が大きい」
「人手不足に対応するため、省人化設備を導入したい」
「食品加工や冷凍設備を強化して、道外やEC販売に展開したい」
「観光需要を取り込みたいが、新サービス開発に費用がかかる」
「既存事業の利益率を高めるため、高付加価値化したい」
「広い商圏に対応するため、物流や在庫管理を効率化したい」

このようなときに活用を検討したい代表的な補助金が、ものづくり補助金です。

ものづくり補助金は、正式にはものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金といいます。中小企業・小規模事業者等が、革新的な新製品・新サービス開発や、生産性向上に資する設備投資等を行う場合に、その費用の一部を補助する制度です。

特に札幌市は、商業・医療・美容・IT・飲食・観光の中心地として、新サービス開発やシステム導入との相性が高い地域です。旭川市は、家具・木工、食品、医療・福祉、建設業などの事業者が多く、地域資源を活かした高付加価値化が期待できます。函館市は、観光、食品加工、水産加工、飲食業との相性が高く、苫小牧市は、製造業、物流、港湾関連、工業系設備投資との相性が高い地域です。

この記事では、北海道でものづくり補助金の申請を検討している事業者向けに、制度の内容、補助対象経費、採択事例、申請の流れ、採択されやすい事業計画書の作り方をわかりやすく解説します。

ものづくり補助金の概要

まず、ものづくり補助金の全体像を表で整理します。

項目内容
補助金名ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
対象者中小企業・小規模事業者等
主な目的革新的な新製品・新サービス開発、生産性向上のための設備投資等を支援
主な対象業種製造業、食品製造業、サービス業、飲食業、建設業、IT関連事業、美容業、医療関連サービス、物流業、農水産加工業など
主な補助対象機械装置、システム構築、クラウドサービス、外注費、専門家経費、試作品開発費など
申請方法電子申請
必要なものGビズIDプライムアカウント
重要ポイント単なる設備更新ではなく、新製品・新サービス開発や生産性向上が必要

ものづくり補助金という名称から、「製造業だけが対象ではないか」と考える方もいます。

しかし、ものづくり補助金は製造業だけの補助金ではありません。正式名称に「商業・サービス」と入っているとおり、サービス業や飲食業、美容業、医療関連サービス、IT関連事業、食品製造業、観光関連事業なども対象になり得ます。

たとえば、北海道内では次のような活用が考えられます。

札幌市の美容クリニックや美容サロンが、肌診断機器や顧客管理システムを導入し、高単価な新サービスを開発する。

旭川市の家具・木工業者や食品製造業者が、新しい加工設備やEC販売システムを導入し、道外販売やギフト需要を取り込む。

函館市の水産加工業者や飲食店が、急速冷凍機や真空包装機を導入し、観光客向け商品やEC販売用商品を開発する。

苫小牧市の製造業者や物流関連事業者が、加工機械、在庫管理システム、配送管理システムを導入し、生産性向上と新規受注拡大を目指す。

このように、ものづくり補助金は単に「機械を買うための補助金」ではなく、設備投資やシステム導入を通じて、新しい価値を生み出すための補助金と考えることが重要です。


ものづくり補助金の補助額・補助率

第23次公募では、主な申請枠として製品・サービス高付加価値化枠グローバル枠が設けられています。

主な内容補助上限額の目安補助率の目安
製品・サービス高付加価値化枠革新的な新製品・新サービス開発、生産性向上に取り組む枠最大2,500万円中小企業1/2、小規模事業者2/3など
グローバル枠海外展開、海外需要開拓等に取り組む枠最大3,000万円中小企業1/2、小規模事業者2/3など

補助上限額や補助率は、申請枠、従業員数、事業者の規模、特例の有無などによって変わります。そのため、実際に申請する際は、必ず最新の公募要領で自社の条件を確認する必要があります。

また、ものづくり補助金は原則として後払いです。

採択された時点で補助金がすぐに入金されるわけではありません。一般的には、採択後に交付申請を行い、交付決定を受けた後に発注・契約・納品・支払いを行います。その後、実績報告を行い、審査を経て補助金が支払われます。

つまり、事業者は先に自己資金や融資で設備代金を支払う必要があります。

札幌市や旭川市のように商業・サービス業・製造業が多いエリアでは、設備費だけでなく、店舗改装費、広告費、人件費、運転資金も含めて資金計画を慎重に作る必要があります。函館市や苫小牧市のように食品加工・観光・物流・製造業との相性が高い地域では、導入設備によってどのように売上・利益・付加価値を高めるのかを具体的に示すことが重要です。


主な補助対象経費

ものづくり補助金では、補助事業に直接必要な経費が補助対象になります。

経費区分内容具体例
機械装置・システム構築費設備導入やシステム開発に必要な費用工作機械、測定器、食品加工機、急速冷凍機、予約管理システム、顧客管理システム
技術導入費外部から技術やノウハウを導入する費用新製造方法の導入、加工技術の指導
専門家経費外部専門家に依頼する費用技術コンサルタント、業務改善専門家
クラウドサービス利用費クラウドサービスの利用費クラウド型業務管理ツール、予約管理システム、在庫管理システム
原材料費試作品開発に必要な材料費試作品用の部品、食品原材料、包装資材
外注費補助事業の一部を外部委託する費用試作品製作、システム構築の一部委託
知的財産権等関連経費特許・商標等に関する費用特許出願、商標出願関連費用

ただし、経費区分に該当していれば、どのような費用でも補助対象になるわけではありません。

重要なのは、その経費が補助事業の目的に直接必要であることです。

たとえば、函館市の水産加工業者が急速冷凍機を導入する場合、「古い冷凍設備を買い替えたい」という説明だけでは不十分です。

採択を目指すためには、

「従来は鮮魚販売中心であったが、急速冷凍技術を活用して品質を維持した冷凍加工品を開発する」
「観光客向けの土産品だけでなく、EC販売や法人向けギフト商品に展開する」
「保存期間を延ばすことで、廃棄ロスを削減し、販売エリアを道外へ拡大する」
「加工工程を効率化し、少人数でも出荷量を増やせる」

というように、設備導入と事業成長のつながりを明確にする必要があります。

北海道で想定されるものづくり補助金の活用例

北海道は、食品製造業、農水産加工業、観光関連事業、建設業、物流業、医療・福祉、美容業、IT関連産業、製造業などが広く存在する地域です。

札幌市、旭川市、函館市、苫小牧市のような人口規模の大きい自治体では、地域ごとに事業者の特徴も異なります。

地域想定業種補助金活用の例
札幌市美容業、医療関連サービス、IT、飲食業、観光関連、卸売業美容機器、予約管理システム、AI業務支援ツール、厨房設備導入による新サービス開発
旭川市家具・木工、食品製造業、医療・福祉、建設業、地域密着型サービス木工加工機、食品加工設備、EC販売システム、施工管理システム導入による高付加価値化
函館市水産加工業、飲食業、観光関連、食品製造業、小売業急速冷凍機、真空包装機、EC販売システム導入による観光商品・水産加工品の開発
苫小牧市製造業、物流業、港湾関連、建設業、工業系サービス加工設備、在庫管理システム、配送管理システム、測定機器導入による生産性向上

北海道で申請する場合は、単に「北海道内で事業をしている」というだけでなく、自社の地域性を事業計画に反映させることが重要です。

札幌市であれば、商業・IT・美容・医療・飲食・観光需要を踏まえた高付加価値サービス。

旭川市であれば、家具・木工、食品、医療・福祉、建設業などの地域産業を活かした新商品開発や生産性向上。

函館市であれば、水産加工、観光、飲食、土産品、EC販売との相性を活かした新商品開発。

苫小牧市であれば、製造業、物流、港湾関連、工業系サービスの効率化や高付加価値化。

このように、地域の特徴と自社の強みを結びつけることで、事業計画書の説得力が高まります。


ものづくり補助金の採択率と難易度

ものづくり補助金は、申請すれば必ず採択される補助金ではありません。

第21次公募では、申請数1,872者に対して採択数638者と公表されています。

単純計算すると、採択率は約34.1%です。

公募回申請数採択数採択率の目安
第21次公募1,872者638者約34.1%

つまり、3社申請して1社程度しか採択されない水準です。

北海道は地域ごとの産業特性が大きく異なり、札幌市、旭川市、函館市、苫小牧市など都市部・中核都市の事業者も多数申請を検討します。そのため、単に「設備を導入したい」という内容では採択は難しいです。

採択を目指すためには、次のような要素を明確にする必要があります。

  • 事業の革新性
  • 市場性
  • 競合との差別化
  • 収益性
  • 実現可能性
  • 生産性向上の効果
  • 資金計画の妥当性
  • 地域ニーズとの整合性

特に北海道では、広域商圏、観光需要、農水産資源、食品加工、物流コスト、人手不足、冬季の事業運営など、地域特有の課題を事業計画に落とし込むことが重要です。

採択されやすい事業計画と採択されにくい事業計画

ものづくり補助金で採択されるためには、設備投資の内容だけでなく、その設備によってどのような新しい価値が生まれるのかを説明する必要があります。

項目採択されやすい内容採択されにくい内容
事業の目的新製品・新サービス開発、生産性向上が明確単なる設備更新、買い替え
課題設定現状の課題が具体的課題があいまい
投資内容課題解決と設備投資がつながっている設備の説明だけで終わっている
数値計画売上・利益・生産性向上の根拠がある「売上が増える見込み」だけ
市場性ターゲット顧客、需要、競合分析がある市場分析が弱い
実現可能性実施体制、スケジュール、資金計画が現実的人員・資金・工程の裏付けが弱い

たとえば、次のような書き方では弱いです。

「新しい機械を導入して、生産性を向上させます」

これだけでは、何が新しく、どのように売上や付加価値が上がるのかがわかりません。

一方で、次のように書くと、審査員に伝わりやすくなります。

「現在は既存設備の性能限界により、高精度加工を必要とする医療機器部品の受注に対応できていない。新たに5軸加工機と3D測定機を導入することで、従来外注していた高精度加工を内製化し、短納期・高品質の試作開発サービスを提供する。これにより、札幌市・旭川市・苫小牧市周辺の医療機器メーカー、研究開発企業、製造業者からの試作需要を取り込み、年間売上〇万円、付加価値額〇万円の増加を見込む。」

このように、現状課題、導入設備、新サービス、市場ニーズ、売上効果を一連の流れで説明することが重要です。


北海道で参考にしたい業種別の採択事例イメージ

ものづくり補助金では、過去の採択結果や成果事例を確認することができます。ものづくり補助金総合サイトでは、公募要領や採択結果、制度概要が公開されており、応募を検討する場合は最新の公募要領を確認することが重要です。

北海道の事業者が参考にしやすい採択イメージを、業種別に整理すると次のとおりです。

業種導入設備・内容期待される効果
食品製造・水産加工急速冷凍機、真空包装機、食品加工機、ECシステム新商品開発、保存性向上、道外販売、廃棄ロス削減
製造業5軸加工機、レーザー加工機、3D測定機、CAD/CAM高精度加工、短納期化、新分野参入、新規受注獲得
美容・医療関連肌診断機器、美容施術機器、予約管理システム高単価メニュー開発、顧客満足度向上、回転率改善
飲食・観光関連厨房設備、冷凍設備、予約システム、顧客管理システム観光客向け商品開発、客単価向上、リピート率改善
建設業ドローン、測量機器、施工管理システム省人化、現場管理効率化、移動時間削減
IT関連AIサービス、業界特化型システム、SaaS開発新サービス創出、継続課金型収益の構築
物流関連在庫管理システム、自動仕分け設備、配送管理システム配送効率化、誤出荷削減、労働時間短縮

食品製造業・水産加工業の活用例

北海道では、農産物、水産物、乳製品、菓子、冷凍食品、土産品など、地域資源を活かした食品製造業との相性が非常に高いです。

函館市の水産加工業者であれば、急速冷凍機や真空包装機を導入し、鮮度を保った冷凍水産加工品を開発する事業計画が考えられます。

札幌市や旭川市の食品製造業者であれば、地域産品を活かしたギフト商品やEC販売用の商品開発が考えられます。

この場合は、単に設備を導入するのではなく、

  • 新商品の開発
  • 保存性の向上
  • 道外販売・EC販売への展開
  • 廃棄ロスの削減
  • 人手不足への対応
  • 観光客向け・ギフト向け商品の展開

を明確にすることが重要です。

製造業の活用例

苫小牧市、札幌市、旭川市周辺には、製造業、機械加工、部品製造、工業系サービスなどの事業者が存在します。

たとえば、既存設備では対応できなかった高精度加工、短納期試作、小ロット多品種生産、新素材対応、機械部品・医療機器部品・半導体関連部品の加工などは、革新性を説明しやすいテーマです。

採択を目指す場合は、単に「設備を導入する」ではなく、

  • どの工程が改善されるのか
  • 不良率がどの程度下がるのか
  • 外注費がどの程度削減されるのか
  • 新たにどの市場へ参入できるのか
  • どの程度の売上・付加価値向上が見込めるのか

を具体的に記載することが重要です。

美容・医療関連サービスの活用例

札幌市、旭川市、函館市、苫小牧市などでは、美容クリニック、美容サロン、歯科医院、整体院、自由診療サービスなどで、ものづくり補助金の活用を検討するケースがあります。

たとえば、肌診断機器、美容施術機器、予約管理システム、顧客管理システムを導入し、新しい高付加価値サービスを開発する事業計画です。

札幌市の中心部では、美容医療、美容サロン、自由診療、パーソナルケア関連の競合も多いため、単なる機器導入ではなく、顧客データの活用、継続来店、診断結果に基づく高単価メニュー化などを明確にすることが重要です。

ただし、美容医療や医療機関で申請する場合は、医療広告ガイドライン、薬機法、保健所手続き、診療所開設許可などとの整合性にも注意が必要です。

補助金の採択だけを目指すのではなく、実際にその設備を導入して適法に事業を実施できるかまで確認する必要があります。

飲食業・観光関連事業の活用例

札幌市、函館市、旭川市などでは、飲食業や観光関連事業での活用も考えられます。

たとえば、厨房設備、急速冷凍機、真空包装機、予約管理システム、顧客管理システムを導入し、観光客向けの新メニューや土産品、冷凍食品、体験型サービスを開発する事業計画です。

北海道は観光地としての知名度が高いため、地域性を活かした商品開発と相性があります。

この場合は、

  • 観光客向け商品の開発
  • 客単価向上
  • EC販売や道外販売への展開
  • リピート顧客の獲得
  • 季節変動への対応
  • 人手不足への対応

を明確にすることが重要です。

建設業・設備工事業の活用例

札幌市、旭川市、函館市、苫小牧市などの建設業者や設備工事業者では、ドローン、3D測量機器、施工管理システム、設計ソフト、クラウド型現場管理ツールなどの導入が考えられます。

北海道は移動距離が長く、冬季の現場管理にも工夫が必要です。

そのため、現場確認の時間削減、見積作成の効率化、施工管理のデジタル化、遠隔管理、写真管理の自動化などは、ものづくり補助金の事業計画として整理しやすいテーマです。

物流業・配送業の活用例

北海道は広域物流への対応が重要な地域です。

札幌市、苫小牧市、旭川市周辺では、在庫管理システム、自動仕分け設備、配送管理システム、クラウド型受発注管理システムなどの導入により、誤出荷の削減、配送効率の向上、労働時間短縮を実現する事業計画が考えられます。

物流関連で申請する場合は、単なる業務システム導入ではなく、どの業務がどの程度効率化されるのか、何人分の作業時間を削減できるのか、売上や利益にどのように反映されるのかを数値で示すことが重要です。

IT・システム関連事業の活用例

札幌市にはIT企業やシステム開発会社も多く、旭川市、函館市、苫小牧市でも業務効率化やDX化の需要があります。

たとえば、

  • 医療機関向け予約・問診システム
  • 建設業向け見積自動化システム
  • 補助金情報検索システム
  • AIを活用した顧客対応システム
  • 食品製造業向け在庫・原価管理システム
  • 観光業向け予約・顧客管理システム
  • 物流業向け配送最適化システム

などの開発が考えられます。

ただし、単なるホームページ制作や一般的なシステム導入では弱く、新しいサービスとしての革新性顧客ニーズを明確にする必要があります。


ものづくり補助金申請の流れ

ものづくり補助金の申請から補助金受領までの流れは、次のようになります。

ものづくり補助金申請の流れ

STEP1 自社の課題整理
現在の経営課題、生産性の課題、顧客ニーズを整理します。

STEP2 導入設備・新サービスの検討
どの設備やシステムを導入し、どのような新製品・新サービスを作るのかを決めます。

STEP3 見積書・必要書類の準備
設備業者やシステム会社から見積書、仕様書、カタログ等を取得します。

STEP4 事業計画書の作成
現状課題、事業内容、市場性、競合分析、数値計画、実施体制を整理します。

STEP5 電子申請
GビズIDプライムアカウントを使って電子申請を行います。

STEP6 採択結果の公表
審査を経て、補助金交付候補者が公表されます。

STEP7 交付申請・交付決定
採択後、交付申請を行い、交付決定を受けます。

STEP8 発注・契約・納品・支払い
交付決定後に、設備やシステムの発注・契約・導入を行います。

STEP9 実績報告
補助事業の実施内容、支払い証拠、成果等を報告します。

STEP10 補助金の受領
審査後、補助金額が確定し、補助金が支払われます。

ここで特に注意すべきなのは、交付決定前に発注・契約・支払いをしてしまうと、補助対象外になる可能性があるという点です。

補助金はスケジュール管理が非常に重要です。


申請前チェックリスト

北海道でものづくり補助金を申請する前に、次の項目を確認しておきましょう。

チェック項目確認内容
GビズIDプライム取得済みか。未取得の場合は早めに申請する
導入設備何を導入するか具体的に決まっているか
見積書金額・仕様・納期が確認できる見積書があるか
事業目的新製品・新サービス開発や生産性向上につながるか
市場性ターゲット顧客や需要を説明できるか
競合分析競合との差別化を説明できるか
数値計画売上・利益・付加価値向上の根拠があるか
資金計画補助金入金前の資金を確保できるか
実施体制誰が、いつ、どのように実施するか明確か
スケジュール補助事業期間内に完了できるか
地域特性北海道の広域性、観光需要、物流、人手不足などを踏まえているか

このチェックリストで不安な項目が多い場合は、申請前に事業計画を見直す必要があります。

特に、数値計画と資金計画は重要です。

ものづくり補助金は後払いであるため、補助金が入金されるまでの間、自己資金や融資で設備代金を立て替える必要があります。


北海道の事業者が採択を目指すためのポイント

北海道で採択を目指す場合、特に重要なのは次の5点です。

1. 地域性と市場性を明確にする

北海道は、札幌市、旭川市、函館市、苫小牧市など、エリアごとに市場の特徴が異なります。

札幌市であれば、商業・IT・医療・美容・飲食・観光など幅広い需要があります。

旭川市であれば、家具・木工、食品製造、医療・福祉、地域密着型サービスとの相性があります。

函館市であれば、水産加工、観光、飲食業、土産品、食品製造との相性があります。

苫小牧市であれば、製造業、物流、港湾関連、工業系サービスとの相性があります。

地域の特徴を踏まえ、「なぜこの地域でこの事業が必要なのか」を説明することで、事業計画書の説得力が高まります。

2. 設備投資と新サービスの関係を明確にする

ものづくり補助金では、設備を導入する理由が重要です。

「高性能な機械だから導入したい」ではなく、

「この機械を導入することで、従来できなかった新商品を開発できる」
「このシステムを導入することで、少人数でも広域販売に対応できる」
「この設備により、外注していた工程を内製化でき、粗利益率が改善する」
「冷凍・包装・在庫管理を強化することで、北海道外への販売が可能になる」

というように、投資と成果を結びつける必要があります。

3. 数値根拠を具体的に示す

採択される事業計画書には、数字があります。

たとえば、

  • 月間生産数が何個から何個に増えるのか
  • 商品単価がいくらになるのか
  • 1日あたりの対応件数が何件増えるのか
  • 作業時間が何%削減されるのか
  • 年間売上がいくら増えるのか
  • 付加価値額がどの程度増えるのか
  • 廃棄ロスが何%削減されるのか
  • 道外販売比率がどの程度高まるのか

を具体的に示します。

「売上が増える見込みです」では弱いです。

「新設備導入により、月間製造数が300個から600個に増加し、平均販売単価3,000円の商品を年間7,200個販売することで、年間売上2,160万円を見込む」

というように、計算根拠まで示すことが重要です。

4. 競合との差別化を明確にする

北海道は地域資源が豊富な一方で、同じような食品・観光・飲食・サービス業も多く存在します。

そのため、競合分析は非常に重要です。

函館市の水産加工業であれば、

  • 競合は鮮魚販売中心だが、自社は急速冷凍による高品質冷凍商品を開発する
  • 競合は店頭販売中心だが、自社はEC販売や法人ギフト向けに展開する
  • 競合は手作業包装だが、自社は真空包装機導入により保存性と生産性を高める

という説明が有効です。

札幌市の美容関連サービスであれば、

  • 競合は単発施術中心だが、自社は診断・施術・アフターケアを一体化する
  • 競合は手作業管理だが、自社は顧客データを活用して継続率を高める
  • 競合は既存メニュー中心だが、自社は新機器による高付加価値メニューを提供する

というように、自社の優位性を明確にする必要があります。

5. 実施体制とスケジュールを現実的にする

補助金の事業計画では、実現可能性も見られます。

どれだけ魅力的な計画でも、人員体制、資金計画、スケジュールに無理があると評価されにくくなります。

誰が責任者になるのか、どの業者が設備を納入するのか、いつ発注し、いつ納品され、いつ稼働開始するのかを明確にしましょう。

北海道の場合、設備の納期、配送、設置工事、冬季の施工・搬入、遠隔地対応なども考慮して、余裕のあるスケジュールを組むことが重要です。


行政書士に依頼するメリット

ものづくり補助金は、自社で申請することも可能です。

しかし、採択を目指すためには、事業計画書の完成度が非常に重要です。

行政書士に依頼するメリットは、単に申請書を作ることではありません。

事業者の強みを整理し、補助金の審査項目に沿って、革新性、市場性、実現可能性、収益性を伝わりやすく文章化できる点にあります。

特に北海道の事業者の場合、札幌市、旭川市、函館市、苫小牧市など、地域ごとの産業構造や顧客ニーズを踏まえた事業計画が重要です。

また、医療機関、美容クリニック、歯科医院、介護事業、建設業、飲食業、食品製造業、水産加工業など、許認可が関係する業種では、補助金申請と許認可手続きの整合性も重要です。

補助金では採択されたものの、実際には保健所、消防、厚生局、自治体手続きとの関係で設備導入が難しいということになれば、計画全体に支障が出ます。

そのため、補助金申請だけでなく、事業全体の実現可能性を確認しながら進めることが大切です。


まとめ:北海道でものづくり補助金を活用するなら、早めの準備と事業計画の質が重要

ものづくり補助金は、北海道で設備投資や新サービス開発を検討している中小企業・小規模事業者にとって、非常に有効な補助金です。

製造業だけでなく、美容業、医療関連サービス、飲食業、食品製造業、水産加工業、建設業、物流業、IT関連事業、観光関連事業など、幅広い業種で活用できる可能性があります。

特に、札幌市、旭川市、函館市、苫小牧市のような人口規模の大きい地域では、市場性がある一方で競合も多いため、事業計画書の完成度が重要です。

ものづくり補助金で採択を目指すためには、

  • 単なる設備更新ではなく、新製品・新サービス開発であること
  • 現状課題と導入設備の関係が明確であること
  • 市場性と競合優位性が説明できること
  • 売上・利益・付加価値向上の数値根拠があること
  • 資金計画と実施スケジュールに無理がないこと
  • 北海道ならではの地域性、広域性、観光需要、食品・水産・物流課題を反映していること

が重要です。

また、第23次公募では2026年5月8日17時が申請締切とされており、申請にはGビズIDプライムアカウントが必要です。申請締切直前は申請が集中し、間に合わない可能性があるため、余裕をもった申請が必要とされています。

北海道で、ものづくり補助金を活用した設備投資、新サービス開発、システム導入、店舗・工場の生産性向上を検討している方は、まずは自社の投資内容が補助対象となる可能性があるかを確認しましょう。


無料相談・お問い合わせ

北海道で、ものづくり補助金の申請を検討している事業者様は、お早めにご相談ください。

札幌市、旭川市、函館市、苫小牧市をはじめ、北海道内の中小企業・小規模事業者様の補助金申請をサポートいたします。

次のようなお悩みがある方は、ぜひ一度ご相談ください。

よくあるご相談内容
自社が対象になるか知りたい業種・事業内容・投資内容を確認します
採択可能性を知りたい事業内容、設備投資、数値計画から可能性を検討します
事業計画書を作成してほしい採択を意識した構成で事業計画書を作成します
見積書や必要書類がわからない申請に必要な書類を整理します
食品・水産加工で申請したい急速冷凍機、包装機、加工設備などの活用可能性を検討します
医療・美容・建設業で申請したい許認可や業界特性も踏まえてサポートします

ものづくり補助金は、準備の早さと事業計画書の質で結果が大きく変わります。
設備投資や新サービス開発を検討している方は、早めに専門家へ相談することをおすすめします。

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この記事を書いた人

カミーユ行政書士事務所 代表・行政書士 井上卓也
慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社を経て行政書士事務所を開業。300社以上の実績。趣味は週7日の筋トレ。

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