神戸市や西宮市など兵庫県で一人医師医療法人を設立する手続きやスケジュール、流れについて解説!

兵庫県西宮市/神戸市で医療法人設立、非営利型一般社団法人や分院の開設などの医療法務を専門に行っているカミーユ行政書士事務所です。兵庫県で一人医師医療法人を設立する手続きやスケジュール、流れについて解説していきます。神戸市、伊丹市、芦屋市、明石市、姫路市、加古川市など兵庫県や大阪府など様々な地区に対応していますのでお気軽にお問い合わせください。

目次

医療法人設立のスケジュールは?

医療法人のスケジュールですが、都道府県によっても異なりますが、それぞれ年に2-3回の受付時期が決まっています。

兵庫県の場合には申請受付時期が5月末、9月末と2回設定されています。

こちらはずらすことができないものとなっており、5月に間に合わない場合には9月まで申請できないということになっています。

そのため医療法務に詳しい行政書士のサポートが不可欠となっています。

5月に提出した場合のスケジュールは下記のようになります。

申請書を提出してから約6カ月以上の期間がかかります。

そのためタイムスケジュールをしっかりと組んでいくことが大切になります。

通常は事前登録をした後に定款を作成し、設立総会を開催し、申請書案を作成します。

①4月:兵庫県に申請の事前登録

②5月末:申請書案提出

③6-7月:兵庫県でのヒアリング2回実施(うち1回は医師、歯科医師の出席が必要)

④11月:兵庫県医療審議会での審議

⑤12月:設立認可

⑥1月:設立登記

設立登記が終わったらこれで終了というわけではありません。

まだ下記のような手続きを進めていくことなります。

⑦拠出金額の払い込み

⑧登記完了届提出

⑨診療所開設許可申請

⑩個人診療所廃止届&法人診療所開設届提出

⑪保険医療機関申請

このような長い一連の手続きを経てようやく診療ができるようになります。

医療法人を作る上で決めないといけないことは?

医療法人を作る上で決めておかないといけないことがいくつかあります。

①定款の作成

医療法人の運営のバイブルともいうべきものです。

定款では下記のような事項について定めていきます。

① 目的
② 名称
③ 開設しようとする診療所の名称及び開設場所
④ 事務所の所在地
⑤ 資産及び会計に関する規定
⑥ 役員に関する規定
⑦ 社員総会及び社員たる資格の得喪に関する規定
⑧ 解散に関する規定
⑨ 定款の変更に関する規定
⑩ 公告の方法

参考:兵庫県HP

②運営機関を定める

医療法人の運営機関には、法人の意思決定機関である「社員総会」、執行機関である「理事会」並びに監査機関である「監事」があります。

社員総会は、社員をもって構成する法人の最高の意思決定機関であり、定款の変更や、重要な財産の処分、社員の除名など様々なことを決定する場となります。

医療法人は、役員として、理事3~5人程度及び監事1人以上を置くことが原則です。

ただし、理事数については、理事を3人以上とすることができない特別の事情があり特に知事の認可を受けた場合に限り、1人又は2人とすることができます。

知事の認可は、医師又は歯科医師が1人又は2人常時勤務する診療所を1か所のみ開設する医療法人に限り行われます。

この場合においても、可能な限り理事2人をおくようにしてください。

ただし、認可後に複数の診療所を開設する場合は、3名以上おかなければなりません。

医療法人の理事のうち、1人は理事長とし、医師又は歯科医師のうちから選出しなければなりません。

医療法人を代表する者は、理事長のみであり、理事長以外の理事には代表権はありません。

また、理事長は、拠出額や給与・役員報酬等から判断して、医療法人を実質的に代表し、その業務を総理できるものと認められなければなりません。

理事長は3ヶ月に1回以上理事会で業務状況を報告しなければなりません。(定款に定めれば年2回以上で可)

なお医療法人が分院を開設することがあるかと思いますが、下記は重要なポイントとなります。

医療法人は、その開設するすべての医療機関(指定管理者として管理する医療機関を含む)の管理者を理事に加えなければなりません。

つまり分院の管理者を理事に加えておく必要があり、定款にもし理事として定めていない場合には定款の変更申請を行わないといけません。

また監事の責任が重要となっていることから、財務諸表を含む法人運営の監査を客観的に行える者であることが必要です。

よって、当該医療法人の理事又は職員(当該医療法人の開設する医療機関の管理者その他の職員を含む。)を兼ねてはなりません

また、理事と三親等以内の親族(姻族含む)、医療法人の顧問の公認会計士、税理士及び弁護士等を監事に就任させることも原則認められません。

よくある質問

よくある質問について記載をしていきます。

判断に迷う場面もあるかと思いますが、参考になれば幸いです。

お客様

医療法人認可申請の手続きと並行して、分院の開設を行う事は
可能ですか。

当事務所

分院の追加は、まず先に医療法人として登記後に定款変更認可申請が必要になります。

お客様

診療所の開設と医療法人化を同時にすることは可能ですか。

当事務所

兵庫県では初回から法人化と診療所での申請を受け付けておりません。
開業から2年以上の実積が求められております。
最低でも診療所の開設以降1度以上確定申告を行っていることが望ましいこととされています。

お客様

設立時の理事、監事、社員の人数に決まりはありますか。

当事務所

原則理事3名以上5名以内(うち理事長1名)、監事1名以上としています。
社員については、原則3名以上としています。
2名では議決が割れたり、社員総会において1名が議長になった際、あとの1名のみが議決権を持つことになってしまい、望ましくありません

お客様

開業から2年未満ですが設立を考えています。可能ですか。

当事務所

原則ですが、開業から2年以上の実積が必要です。
ただし、急いで法人化をされたい合理的な理由があれば、兵庫県に相談する必要があります。
最低1回は確定申告をしていることが望ましいです。
期間の考え方は、診療所開設日から設立総会の開催日までです。

お客様

MS法人(医療法人との間に取引関係のある営利法人。いわゆる
メディカルサービス法人)の役職員を、医療法人の役員にでき
ますか。

当事務所

できません。
MS法人の役職員を理事にされようとしている場合は、医療法人設立申請までにMS法人の役職員を辞任していただくか、別の方を選任いただいております。

お客様

医療法人設立の際に拠出金が必要とのことですが、
いくらくらいが目安なのですか。

当事務所

医療法人を設立する場合には、当初2ヶ月の運転に支障がないよう現金・預金・診療報酬未収金等を拠出する必要があります。昨年度の確定申告に基づき2ヶ月分の運転資金を計算していただきます。兵庫県では、2ヶ月分の運転資金と同額以上且つ、1,000万円以上の金額を拠出が目安になります。

いかがでしたか?

お聞きしてみたいことがございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。

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この記事を書いた人

カミーユ行政書士事務所 代表・行政書士 井上卓也
慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社を経て行政書士事務所を開業。300社以上の実績。趣味は週7日の筋トレ。

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