中央区(銀座・日本橋)や港区(麻布十番・六本木・表参道・新橋)は、美容医療クリニックが集積する日本屈指のエリアです。
特にアートメイクや美容皮膚科、美容点滴、自由診療クリニックなど、保険診療を伴わない美容医療の需要が年々増加し、物件の確保競争も非常に激しくなっています。
そのため、
- 早期開業
- 共同運営
- 透明性の高い組織スキーム
を求める医師や運営企業が増え、“一般社団法人を開設者とする美容クリニック開設” が急増しています。
しかしその一方で、

「一般社団法人で本当にクリニック開設ができるのか?」
「保健所はどこをチェックするのか?」
「名義貸しと見なされないためには?」
「中央区と港区で審査のポイントは違う?」
という専門性の高い疑問や不安も多く存在します。
そこで本記事では、
医療法人設立・一般社団法人による美容クリニック開設に特化したカミーユ行政書士事務所(代表:井上卓也) が、中央区・港区の実務に即した完全版ガイドとして、開設手順・法人スキーム・審査対策まで徹底的に解説します。
美容クリニック開設を目指す医師にとって、実務で迷うポイントをすべて網羅した内容です。
1|なぜ中央区・港区で「一般社団法人スキーム」が急増しているのか
中央区・港区の美容クリニック開設相談が急増するなか、「一般社団法人が選ばれる理由」は非常に明確です。本章では、その背景を体系的に解説します。
1-1|自由診療中心の美容医療は一般社団法人と抜群に相性が良い
医療法では、診療所の開設者について以下のように定められています。
- 医師(個人)
- 医療法人
- その他、法人格を有する団体(例:一般社団法人、合同会社 等)
保険診療を行う場合は別途保険医療機関の指定が必要ですが、アートメイクや美容皮膚科は自由診療が中心であり、一般社団法人が「開設者」となるケースが実務上拡大しています。
特に中央区・港区は自由診療需要が集中しているため、一般社団法人との相性は抜群といえます。
1-2|開業スピードの速さ=一般社団法人の圧倒的なメリット
中央区(銀座)や港区(六本木・麻布十番)は物件の回転が早く、「決めたらすぐ工事、すぐ開設」が求められます。
医療法人の新設は通常
- 設立認可
- 登記
- 診療所開設
まで数ヶ月必要。
一方、一般社団法人なら最短2〜3月で設立可能。
この差が、激戦区におけるクリニック開設スピードに直結します。
1-3|非営利法人だから「持分争い」「所有権争い」が起きない
一般社団法人には以下の特徴があります。
- 出資者がいない
- 持分(株式)が存在しない
- 代表理事が交代しても所有権争いが発生しない
- 事業承継がスムーズ
美容クリニックでは、以下のような共同運営のスキームが多くみられます。
- 医師複数名で共同開業
- 企業オーナー+医師
- 投資家・コンサル会社と医師
このような複数メンバー関与のケースでは、株式や出資比率で揉める株式会社より、非営利の一般社団法人のほうが明らかにトラブルが少ないのです。
1-4|美容医療が盛んな中央区・港区の“地域特性”
中央区(銀座・日本橋)は
✔ 高単価美容皮膚科
✔ アートメイク
✔ 幹細胞治療
✔ 美容内科・点滴
の需要が非常に高く、人流も一定。
港区(六本木・麻布十番・表参道)は
✔ 富裕層
✔ インフルエンサー
✔ 美容感度の高い若年層
が集まり、美容医療の激戦区。
このように、「使用目的は完全自由診療であり、スピードが求められる」という状況が、一般社団法人との相性をさらに高めています。




2|中央区・港区の保健所は「どこを見ているのか」
〜自治体ごとの審査傾向の違い〜
「保健所は区によって審査の癖が全く違う」これは中央区・港区で開設支援を行う行政書士の共通認識です。
本章では、スムーズな許可取得のために押さえるべき実務論点を整理します。
2-1|中央区保健所:構造設備と衛生管理に非常に厳しい
銀座・日本橋のクリニックは雑居ビル・テナントビルが多く、給排水・動線・施術室の配置について細かい確認があります。
特にアートメイククリニックで重視されるポイント:
- 施術室は独立した個室が望ましい
- 清潔/不潔の動線が交差しない
- 針・色素の保管方法
- 消毒室・洗浄スペースの十分性
- 内装が衛生基準に適合しているか
- 給排水工事が適切に行われるか
中央区は「内部構造」に強い関心があり、図面段階の修正指示も比較的多い区です。
2-2|港区保健所:名義貸し・医師の管理体制を最重要視
港区は美容医療が非常に多い地域のため、“誰が実際に医療を管理しているのか”を徹底的に確認します。
特に次の点は非常に重要です。
- 医師が代表理事または理事として関与しているか
- 医師の勤務実態(週1は厳しい)
- 医師が医療安全管理の責任者であるか
- 一般社団法人の構成員が医療と関係しているか
- 非医療従事者の実質支配がないか
「医師は形式的に関与しているだけ」というスキームは、港区ではほぼ通りません。
2-3|中央区・港区でよく起きる“許可遅延”のパターン
✔ 内装が医療仕様に合っていない
✔ 給排水工事の制限を見落とした
✔ 図面に衛生管理の説明が不足
✔ 法人の定款が医療的に不適切
✔ 一般社団法人のガバナンスが弱い
✔ 医師の役割が曖昧
✔ 職務分掌が不明確
専門家が早期から設計していない場合、上記が原因で“追加資料の提出”や“再相談”が発生し、開設時期が大幅に遅れるケースがあります。
3|美容クリニック向け一般社団法人設立の専門ポイント
一般社団法人自体は簡単に作れますが、美容医療向けに最適化しないと保健所審査で問題になります。
3-1|定款は医療法との整合性をもたせる
診療行為を法人が直接行うように書くのはNGです。
以下のような表現が適切です:
- 医療提供体制の整備に関する事業
- 医療提供施設の設置および運営
- 美容医療に関する啓発・教育
- 医療従事者等の育成・研修
- 健康増進に資する事業
医療法的に“法人が診療行為を行っている”と読めないように書くことが重要です。
3-2|理事・社員構成は「医師主体」で設計する
港区は特にここを厳しく見ます。
最適な構成例:
- 代表理事:医師
- 理事:2〜4名(医療に関与する者)
- 社員:医師と運営担当者
- 監事:外部者(ガバナンス強化)
これにより、
- 名義貸しと疑われにくい
- 医師主体で運営していると説明しやすい
- 医療の意思決定に説得力がある
というメリットがあります。
3-3|非営利性と報酬体系
一般社団法人は利益を構成員に分配できないため、以下の形で適正な対価を払う必要があります。
- 医師の報酬
- 診療所運営会社への業務委託料
- 広告会社・マーケ企業への委託
- スタッフへの給与・賞与
ここが曖昧だと「事実上の利益分配」と疑われ、港区では確実に説明資料を求められます。
4|中央区・港区での美容クリニック開設プロセス(完全版)
本章では、開設までの実務フローを詳細に解説します。
4-1|フェーズ1:一般社団法人の設立
- 法人名・住所決定
- 事業目的(医療仕様)作成
- 理事・代表理事の決定
- 定款作成
- 公証役場で定款認証
- 法務局で設立登記
最短2週間で完了します。
4-2|フェーズ2:物件選定(中央区・港区は超重要フェーズ)
✔ 中央区の注意点:給排水(特に銀座)
✔ 港区の注意点:美容医療NG物件が多い
物件を決める前に、以下をチェックする必要があります。
- 用途地域(医療施設が入れるか)
- 排水の位置(移設可否)
- 換気能力
- 天井高
- ビルの管理規約(医療用途可否)
内装後に問題が発覚すると、数百万円単位の追加費用が生じます。
4-3|フェーズ3:図面・動線・衛生管理の設計
アートメイククリニックでは、
- 施術室
- カウンセリング室
- 器具洗浄スペース
- 消毒設備
- スタッフルーム
- トイレ動線
などの配置が審査対象となります。
中央区で多いNG例:
- 施術室と消毒室が近すぎる
- 給排水・換気能力不足
- 清潔動線とスタッフ動線の交差
港区で多いNG例:
- 医師の管理ルームがない
- 医療安全管理体制が説明不足
4-4|フェーズ4:保健所事前相談
必要資料例:
- 法人情報(定款・登記簿)
- 管理医師のプロフィール
- 図面一式(平面図・動線図)
- 診療内容
- 衛生管理計画
専門家が対応することで、修正指示が大幅に減ります。
4-5|フェーズ5:内装工事・医療設備導入
アートメイク固有の設備:
- 施術室の照明
- 消毒保管棚
- 色素・針の保管庫
- 使い捨て器具の管理
- 洗浄・消毒エリア
- リネン管理
中央区の特徴:衛生管理設備の配置に厳しい
港区の特徴:説明責任の徹底
4-6|フェーズ6:開設許可申請 → 実地検査 → 開設
必要書類は区により異なりますが、一般的には以下が必要です。
- 開設許可申請書
- 法人定款
- 登記事項証明書
- 管理者(医師)の資格書類
- 物件の賃貸借契約書
- 図面
- 医療機器一覧
実地検査では
- 動線
- 衛生設備
- 患者の安全性
- 医師の管理体制
が徹底チェックされます。
5|名義貸しと誤解されないためのスキーム設計(港区は必須)
港区は東京で最も名義貸し審査が厳しい区です。
以下のスキームはほぼ「アウト」です。
- 医師が週1回しか来ない
- 法人の意思決定が運営会社主導
- 理事の多くが非医療従事者
- 医師が契約面にほぼ関与していない
誤解されないためのポイント:
- 医師=代表理事とする
- 医療の意思決定は医師が行う
- 会議体の記録を整備する
- 法人の非営利性を示す
- 医療安全管理を明文化する
6|一般社団法人スキームのメリット・デメリット
【メリット】
- 設立が早い
- 自由診療と相性抜群
- 複数医師・企業との共同運営に向く
- 非営利で持分争いが起きない
- 多院展開・分院展開しやすい
【デメリット】
- 名義貸し誤解リスク
- 税務設計が必須
- 医師の関与が薄いと許可不可
- 組織設計を誤ると保健所で止まる
7|カミーユ行政書士事務所のサポート(中央区・港区特化)
当事務所では、以下の全工程をワンストップで支援します。
- 一般社団法人設立(医療適合定款)
- 役員構成・ガバナンス設計
- スキーム設計(名義貸し回避)
- 図面チェック(中央区・港区仕様)
- 衛生管理計画作成
- 事前相談書類作成
- 開設許可申請
- 医療法人化・多院展開支援
東京で最も厳しい区での開設も多数支援しており、実務に基づいた確かなノウハウがあります。
8|まとめ:中央区・港区で美容クリニック開設を成功させるには
中央区・港区は日本の美容医療の中心地。
ここで成功するには、
- 迅速な法人設立
- ガバナンス設計
- 衛生基準を満たす図面
- 名義貸しを誤解されない実態
- 保健所への丁寧な説明
が不可欠です。
これらを整備すれば、一般社団法人スキームでも十分に開設可能であり、むしろ美容クリニックに最適な法人形態となります。
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