第5回事業再構築補助金からの変更点

栃木県宇都宮市で補助金申請を取り扱っているカミーユ行政書士事務所です。

今回は補正予算発表で話題が出ていた第5回事業再構築補助金からの変更点についてをテーマに解説をさせて頂きます。

第5回事業再構築補助金からの変更点

申請者数が一番多い「通常枠」の補助金額スキームの変更が判明しました。

来年度の第6回目公募以降は下の表のとおり変更になります。

総じて補助上限額が低くなってますので、ご注意ください。

補助対象経費が6回目公募以降、以下のように変更されます。

(建物費、研修費)「建物費については、原則、改修の場合に限ることとし、新築の場合には、一定の制限を設ける」とあります。

「一定の制限」とは何か不明ですが、事業者によっては、これは大きな変更点かと思います。

ご注意ください。

③事前着手制度について、概要資料には以下の記載があります。

来年3月締切の5回目公募までは、事前着手を申請すれば過去に遡って2021年2月15日以降に発生した経費も補助対象になっています。

来年度6回目に以降の公募に関しては、事前着手対象の対象期間を見直すとのことです。

例えば、「対象期間を2022年1月以降」とする可能性もあるかと推察します。

来年3月締切の5回目公募までは大丈夫ですが、6回目締切以降の事前着手対象期間には気を付けてください。

来年4月以降の公募ですが、以下のとおり3回程度を予定しているとのことです。

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2021年度補正予算案の事業再構築補助金のポイント

事業再構築補助金は、新たに2021年度補正予算案に盛り込まれました。

予算規模は、6123億円。2020年度補正予算と比べると6割程度となっています。

 ポイントは次の通りです。

  • 売上高減少要件を一部緩和
  • 業況が厳しい事業者や事業再生に取り組む事業者に対する特別枠を創設
  • グリーン分野への取組に対する特別枠を創設

申請はいつから?

 2021年12月に開かれる臨時国会で補正予算が成立した後、2022年に入ってから申請の受け付けが始まる予定です。

参考:事業再構築補助金ホームページ

申請要件

 補正予算案発表時に決まっている申請要件は次の通りです。

まず、2020年4月以降の連続する6カ月間のうち、任意の3カ月の合計売上高が、コロナ以前と比較して10%以上減少していることです。

今年度は比較対象が2020年10月以降をメインにしていたのですが、来年度は2020年4月以降を一律比較対象にできます。

対象期間が広がったので、要件を満たす企業増えるかと思います。

ここは少し改善という感じです。

また、複数事業者が連携する場合は売上高減少分の合算が可能となりました。

5つの申請類型の補助上限と補助率

 2021年度補正予算案の事業再構築補助金は、5つの申請類型があります。

いずれも補助下限額は100万円です。

回復・再生応援枠とグリーン成長枠が新設されました。

申請類型補助上限補助率
最低賃金枠500万円、1000万円、1500万円(従業員規模で異なる)中小3/4,中堅2/3
回復・再生応援枠500万円、1000万円、1500万円(従業員規模で異なる)中小3/4,中堅2/3
通常枠2000万円、4000万円、6000万円、8000万円(従業員規模で異なる)中小で2/3(6000万円超は1/2)、中堅企業は1/2(4000万円超は1/3)
大規模賃金引上枠1億円中小で2/3(6000万円超は1/2)、中堅企業は1/2(4000万円超は1/3)
グリーン成長枠中小1億円、中堅1.5億円中小1/2  中堅1/3

それぞれの類型について補助上限と補助率を紹介します。

最低賃金枠

 最低賃金枠とは、最低賃金引上げの影響を受け、その原資の確保が困難な特に業況の厳しい事業者を支援する特別枠です。

補助上限は500万円、1000万円、1500万円と従業員規模によって異なります。

補助率は中小企業が3/4、中堅企業が2/3です。

2020年度補正予算の第3回公募で新設された特別枠です。

このときは中小企業、中堅企業ともに次のような補助額でした。

【従業員数5人以下】100万円~500万円
【従業員数6~20人】100万円~1000万円
【従業員数21人以上】100万円~1500万円

回復・再生応援枠(新設)

 回復・再生応援枠とは、業況が厳しい事業者や事業再生に取り組む事業者を支援する特別枠です。

補助上限は500万円、1000万円、1500万円と従業員規模によって異なりますが詳細は明らかになっていません。

補助率は中小企業が3/4、中堅企業が2/3です。

通常枠

 通常枠の補助上限は、2000万円、4000万円、6000万円、8000万円と従業員規模によって異なります。

補助率は、中小企業で2/3(6000万円超は1/2)、中堅企業は1/2(4000万円超は1/3)です。

前回、2020年度補正予算による事業再構築補助金では、次のような区分でした。

【従業員数20人以下】100万円~4000万円
【従業員数21~50人】100万円~6000万円
【従業員数51人以上】100万円~8000万円

大規模賃金引上枠

 大規模賃金引上枠とは、多くの従業員を雇用しながら、継続的な賃金引上げに取り組むとともに従業員を増やして生産性を向上させる事業者を支援する特別枠です。

補助上限は1億円、補助率は、中小で2/3(6000万円超は1/2)、中堅企業は1/2(4000万円超は1/3)です。

前回、2020年度補正予算による事業再構築補助金では、従業員数101人以上で補助額が8000万円超~1億円でした。

グリーン成長枠(新設)

 グリーン成長枠とは、研究開発・技術開発又は人材育成を行いながら課題の解決に資する取組を行う事業者を支援する特別枠です。

グリーン成長戦略に沿った取り組みが対象になり、補助上限額が1億円(中小企業)、中堅企業では最大1.5億円と、今年を上回る額になっています。

CO2削減、カーボンニュートラル(トータルでCO2排出量をゼロにする)がメインテーマです。 

補助上限は中小企業で1億円、中堅企業で1.5億円。補助率は中小企業が1/2、中堅企業が1/3です。

14分野は次の通りです。

  • 洋上風力・太陽光・地熱
  • 水素・燃料アンモニア
  • 次世代熱エネルギー
  • 原子力
  • 自動車・蓄電池
  • 半導体・情報通信
  • 船舶
  • 物流・人流・土木インフラ
  • 食料・農林水産業
  • 航空機
  • カーボンリサイクル・マテリアル
  • 住宅・建築物・次世代電力マネジメント
  • 資源循環関連
  • ライフスタイル関連

対象経費

  • 建物費(移転に伴う一時的な貸工場等の賃借料も建物費の一部に)
  • 機械装置
  • システム構築費
  • 技術導入費
  • 専門家経費
  • 運搬費
  • クラウドサービス利用費
  • 外注費
  • 知的財産権等関連経費
  • 広告宣伝・販売促進費
  • 研修費

いかがでしたか?

お聞きしてみたいことがございましたらお気軽にお問い合わせください。

補助金申請の流れはこちら

https://kamiyugyousei.com/subsidy/

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この記事を書いた人

カミーユ行政書士事務所 代表・行政書士 井上卓也
慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社を経て行政書士事務所を開業。300社以上の実績。趣味は週7日の筋トレ。

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