NPO法人設立について

栃木県宇都宮市で会社設立業務を取り扱っているカミーユ行政書士事務所です。

今回は「NPO法人」をテーマに解説していきます。

NPO法人とは何か?

NPOといえばボランティア活動や社会貢献活動を行う団体をイメージされるかと思います。

しかしNPOの概念はそれだけではなく、「生活協同組合・労働組合・学校法人・共済・互助会・自治会・町内会・PTA・業界団体・宗教団体・同好会」なども含まれています。

また、このNPOという名称は「Non・Profit・Organization(非営利組織)」という英語の頭文字を用いた略語で、営利目的とした組織・団体ではない。と、いうことを示しております。

こうした営利目的としない組織や団体に対して一定の条件を設け、その条件下のもと活動を行うのが特定非営利活動法人、すなわちNPO法人です。

このNPO法人は、営利組織である株式会社や合同会社などとは異なり、活動において利益が発生したとしても、それを団体の構成員に分配ぜず、活動で得た利益はすべて活動費等に使わなければなりません。

なお、NPOの活動を行うことに対して、必ずしも法人格を持たなくてはならないという定めはありません。

現に法人格でなくても任意団体としてNOP活動しているケースはたくさんありますし、法人化することでかえって迅速かつスムーズに動けなくなるなどの理由から、あえて法人格を持たないといったケースも多々あります。

これがNPO法人の「非営利」という意味です。

NPO法人の設立要件は?

NPO法人として設立するには、下記の設立要件を満たしている必要があります。

  • 主たる目的が特定非営利活動であること
  • 営利を目的としないものであること※1
  • 主たる目的が宗教および政治活動ではないこと
  • 特定の公職者(候補者を含む)もしくは政党を推薦、支持、反対することを目的としないこと
  • 10人以上の社員を有するものであること※2
  • 暴力団およびその構成員、もしくは構成員でなくなった日から5年以内の者の統制下にある団体でないこと
  • 役員のうち、報酬を受ける者の数が役員総数の3分の1以下であること
  • 社員における資格や得喪に関して不当な条件を付さないこと

※1「営利を目的としないものであること」というのは、利益が生じた場合、その利益を出資者および構成員に分配もしくは財産を還元しないということです。

団体が利益を出すことに自体に問題はありません。

※2「10人以上の社員を有するものであること」と、あるうちの社員とは議決権を持つ会員のことを指しており、会社でいう従業員のことではありません。

NPO法人の活動内容は?

続いてNPO法人で定められている活動分野です。

特定非営利活動分野では以下20種類の分野が限定されており、これらの分野いずれかに該当している必要があります。

また、こうした活動分野は、設立時に作成する定款にも記載する必要があります。

1. 保健、医療又は福祉の増進を図る活動

2. 社会教育の推進を図る活動

3. まちづくりの推進を図る活動

4. 観光の振興を図る活動

5. 農山漁村又は中山間地域の振興を図る活動

6. 学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動

7. 環境の保全を図る活動

8. 災害救援活動

9. 地域安全活動

10. 人権の擁護又は平和の推進を図る活動

11. 国際協力の活動

12. 男女共同参画社会の形成の促進を図る活動

13. 子どもの健全育成を図る活動

14. 情報化社会の発展を図る活動

15. 科学技術の振興を図る活動

16. 経済活動の活性化を図る活動

17. 職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動

18. 消費者の保護を図る活動

19. 前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動

20. 前各号に掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動

以上のように、NPO法人を設立するには上記の特定非営利活動目的に該当し、さらに特定非営利活動促進法(NPO法)の要件を満たしている必要があるので、よく確認するようにしてください。

メリットと気になる点

メリット

・社会的な信用
自治体など所轄庁から認証を受けていることや法人格を有していることなどから、取引や契約を行う際に、相手に安心感を与えられると考えられます。
・設立費用が少なく済ませられる
株式会社などの営利目的の法人と比較すると、登録免許税がないなど設立する際にかかる費用が抑えられます。
・税制面での優遇
法人税上の「収益事業」に当たる活動を行った場合は税務申告を行い、営利企業と同様に税金を納める必要があります。地方税に関しては自治体により違いはありますが、収益事業を行わないなど一定の条件のもとで住民税の均等割りが免除される場合があります。

気になる点

・情報が公開される
特定非営利活動促進法では、事業報告書や収支計算書、役員名簿、定款などの資料を事務所に備えておき、開示の要求があった際に資料を閲覧させることを定めています。また、同様の資料は所轄庁に提出する必要があります。内閣府が運営する「NPO法人ポータルサイト」では提出された資料をインターネット上で公開しています。事業や会計に関わる資料を作成し、公開できる状態にするには労力がかかります。専門家に依頼する場面もあるかもしれません。ある程度のスタッフ数や外注できるような資金が必要だと考えられます。

設立までの流れ

NPO法人を設立するまでの流れは、大まかに次のような手順をとります。

1, NPO法人設立認証申請
所轄の行政機関に必要な書類を添付した申請書を提出します。提出する書類は次に挙げる10点です。

・定款
・役員名簿(役員の氏名および住所、または居所ならびに各役員についての報酬の有無を記載した名簿)
・役員の就任承諾書および誓約書の謄本
・役員の住所または居所を証する書面
・社員のうち10人以上の氏名および住所または居所を示した書面
・認証要件に適合することを確認したことを示す書面
・設立趣旨書
・設立についての意思の決定を証する議事録の謄本
・設立当初の事業年度および翌事業年度の事業計画書
・設立当初の事業年度および翌事業年度の活動予算書

提出した書類のうち5種類(定款、役員名簿、設立趣旨書、事業計画書、活動予算書)は1カ月間市民に公開されます。

2, 所轄庁での審査と認証、不認証の決定
申請書受理日から3カ月以内の期間で所轄庁によって審査が行われます。

3, 設立の登記
認証後、2週間以内に法務局などの登記所にてNPO法人設立の登記申請を行い、手続きが完了すればNPO法人の成立となります。

参考:内閣府 認証制度

登記が完了して法人が成立した後にも以下の書類を提出する必要があるので注意しましよう。
・設立登記完了届出書
・登記事項証明書
・設立の時の財産目録

また、すべてのNPO法人は毎事業年度終了後3カ月以内に以下の書類を提出する必要があります。
・事業報告書
・財産目録
・貸借対照表
・活動計算書
・役員名簿
・社員のうち10人以上のものの名簿

このほかにも、スタッフを雇っている場合には労働保険や社会保険の申告なども毎年必要な手続きです。

NPO法人を設立・運営していくには、さまざまな手続きが必要ですが、組織として社会貢献活動を行いたい団体にとってはメリットもある制度となっています。

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